矢城ヶ鼻灯台

矢城ヶ鼻灯台

浜坂港の端にある日本海へ突き出た灯台で、広角カメラでも収まりきらないほどの大パノラマを堪能できます。

ここでしか見られない最高の景色を見せてくれますが、現在は到達難易度も最高クラス。

浜坂港の堤防付近(駐車場有り)から登ることもできたようですが現在は落石多発ので通行止め。

山陰海岸の岩場は崩れやすい箇所がいくつかあり、海岸線の国道でおきた令3年の崩落では1mほどの岩が通行中の車へ直撃する事故が発生、道路の復旧には一年以上かかりました。

無理に通ろうとせず城山園地側からう回するのが無難です。

城山園地側からは山肌を伝って2kmほどの道のり。

木々で遮られ日差しの入らない道はとても涼しく、この日はアカテガニの成体と出会いました。

前半1kmは道幅も広く舗装こそされていないまでもしっかり整備された勾配の無い道が続きます。

加藤文太郎記念碑が折り返し地点、ベンチがあり休憩にぴったり。

後半1kmは難所が続き、これまでの半分ほどに狭くなった道幅に拳より少し小さいくらいの角ばった小岩が転がり足を取られやすいです。

道の片側はかなり急斜面で崖に近いポイントも多々あり、後半は特に足元へ気を配らないと危険です。

最後の灯台付近が最難関で、あまりにも下方に佇む灯台へはもはや壁に近い角度と狭すぎる段差の階段が行く手を阻みます。

段差が狭いだけでなく丸岩で作られていてとても滑りやすく、手すり状に太い鎖が張られているのでそちらを掴みながら降りる事になり手すりの先は完全に切り立った崖、高所が苦手だと引き返したくなるほどの光景です。

この時は一番傾斜がきつい場所を草木が塞いでおり、ほぼ滑り降りるようなかたちで何とか下りました。

幸いコンクリートで四角く整形された階段や段差の広い階段もあり2~3か所の難関を乗り越えれば灯台は目前です。

灯台は日本海に突き出た岩山のてっぺんにあり、その様子はどうやって建てたのか不思議なくらい。

灯台がある地点でもかなりの高さで、視界の広さと相まって景色の壮大さは山陰海岸でもトップクラスです。

行きは恐怖でしかなかった階段も、帰りは疲労感こそ感じますが精神的には楽でした。

左へ続く道が現在通行止めの浜坂港へ下るルート、正面の階段が城山園地へ向かうルートです。

一応、浜坂港ルートは距離にして300mほどで難所も少なく10分もしないうちに到着できたようです。

最初に記述した通り落石が多発していながらも道は崩れていない様子、しかし万が一の時は命に関わりますのでこれ以上は言及しません。

この時(6月中旬)はちょうどシルバー人材センターの方々が数日に分けて整備してくださっている途中で、灯台付近までしっかり草が刈られていました。

道中お会いした際には「片道2kmの道のりと険しい階段を道具を持って整備するのはかなり大変だ」とにこやかに仰られていました。

道もまだ整備している途中のようで後半の難所も今後歩きやすくなっているかもしれません。

手軽にいける展望所ではありませんが、綺麗になった道をゆっくり歩いてみてはいかがでしょうか。

 

住所   〒669-6701 兵庫県美方郡新温泉町

駐車場  有り:10台ほど(城山園地駐車場)

トイレ  無し

アクセス 車で道の駅浜坂の郷10分・岩美町20分・香住30分・鳥取40分+徒歩40分ほど

最寄り  (JR)諸寄駅 (町民バス夢つばめ)居組線・城山公園:徒歩55分ほど

ブログに戻る